下広谷の遺構②　字在家の遺構　中世城館　城跡　城址　埼玉　武蔵

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	下広谷の遺構②（字在家の遺構）
関連ページのリンク	2005/01/08の日記　　広谷宮前城　広谷北城　大堀山城　大穴城　下広谷の遺構①　　広谷南城
所在地	埼玉県川越市下広谷４７６近辺
歴史と沿革	■面積にして2000平方メートルぐらいのものなので、独立した遺構でないことは確かであると思われる。　あくまでも推測の範囲にとどまるが、14世紀中頃の河越氏・高坂氏を中心とした武州平一揆から15世紀後半の山内・扇谷両上杉氏による争いである長享年中の大乱の時期ぐらいまでの広谷北城、大堀山館、下広谷の遺構①（字往還上の遺構）などと関連する小規模な陣城の一つとして捉えるのが妥当だろうか。「字在家の遺構」とも言われている。
確認できる遺構	空掘？
構造的特徴および周辺の地理的特徴	■「下広谷の遺構①」の北西200ｍ、「広谷北城」の南数十メートルしか離れていない位置に所在している。　本来は南側にも空堀があったと考えられるが、現在残されているのは東西北の三方の空堀だけである。
参考資料、古文書、記録	「坂戸市史」(1992年坂戸市教育委員会編集/坂戸市発行) 「中世北武蔵の城」（梅沢太久夫　著　2003/岩田書院刊）「川越市史　中世編」（1985年/川越市編集発行）「埼玉県史　通史編２中世」（1988年/埼玉県編集発行）「川越の歴史散歩　霞ヶ関・名細編」（新井　博　著　1982年/川越郷土史刊行会）
文化財指定	無
訪城年月日	2005/01/08

訪城の記録

（　2005/01/08　）
■ ここにも遺構が
　取立てて遺構という程のものではないのですが、広谷北城の南側の杉林の中に南側を除いて三方向に空堀が走っています。堀の深さは50センチから深くても１ｍ程度ですが、北側にはクランク状の折も見られるので、間違っても自然の水路ではありませんし、畑の畦堀でもありません。
　堀の長さは西側の直線部分で５０メートルほどでしょうか。杉林の南側には新しい住宅が分譲されていますが、空堀の消滅している状況から見て、以前にはその辺りにも遺構が及んでいたようにも思えます。
　もちろん広谷北城と１００メートルも離れていないこともありますので、その一部とも考えられ念のためその間の藪の中を20分ほど歩き回ってみましたが、この二つの遺構が連続することを証明するような外形的要素は見つかりませんでした。

■進歩したのか、しないのか
　昨年の5月の終わりに大堀山を探して訪城したときに目にしていたのですが、遺構かどうかの区別ができる予備知識が全くありませんでした。では、現在はそれができるかというと甚だ心もとない状態ではありますが、少なくても当時に比べれば場数を踏んだ分だけ、ほんの少しは分かるようになってきたように思います。
　東側の市道沿いからでも浅い堀の跡がはっきりと見えますので、この付近の遺構の中では一番目に付きやすい環境にあります。

Ｂｅｓｔ　Ｓｈｏｔ？

　空堀跡のつもりなんですが、写真を撮影するとこのような「ただの雑木林の中の藪」といった映像となってしまいます(^^;
　南側の端から撮影したもので、大きさはこの部分が一番規模が大きく、幅は約２間以上、深さが80cm位、南北方向に50mほど続いて正面の所で90度東に右折しています。
　写真に撮りようが無かったので画像での説明ができませんが、東側の堀は南下の途中で切れて西側の内側に曲げられているように見えます。そして、南からの伸びる堀とやや食い違いの様子を見せているようにも見えてしまうのですが、かなり後世の人手が入っていそうなので思い違いかもしれません。(　2005/01/08　撮影　晴　)

交通アクセス

・東武バスの観音堂停留所から徒歩３分。コンビニのローソンの南西側の林の中です。MapFan Web の案内図です

（　2005/01/08　撮影　）

■上の写真の空堀を反対の北側から撮影するとこんな感じになります。A-B、C-Dの線が空堀の両端です。

■北側の空堀は規模が一回り小さくなり、幅が約１間、深さ50cmぐらいで40ｍほどの延長ですが、途中の中央付近にＡ-Ｂ-Ｃ-Ｄのような小規模な折を見せています。
　なお、Ｂ-Ｃの長さは約4ｍぐらいです。


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