広谷宮前城　中世城館　城跡　城址　埼玉　武蔵

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	広谷宮前城
関連ページのリンク	200/01/08 の日記　大堀山館　広谷北城　大穴城　下広谷の遺構① 　下広谷の遺構② 　広谷南城
所在地	埼玉県川越市下広谷３６３付近
歴史と沿革	■「新編武蔵風土記稿」の下広谷村の条に「古跡三ヶ所　土人城の跡と唱て何人の居跡なることを伝えず」という記述に始まる大体の所在地と規模に関する大まかな記述があるのみで、築城主、歴史などは伝わっていない。　また、広谷宮前城がこれらの記述に含まれているのかどうかについても不明な模様。しかし、しいて言えば「．．．一は村の東にあり、堀の長さ三十間、深三尺ばかり、土人是を構山と云．．．」の個所が該当するのかもしれない。
確認できる遺構	土塁、空掘
構造的特徴および周辺の地理的特徴	■大堀山の300ｍほど東に所在し、広谷北城、大堀山と直線状に並んでいるという珍しい配置となっている。また、坂戸市の大穴城は大谷川を挟んで直線にして300ｍ南に所在している。　地形的には同じ坂戸台地に所在しているが、大堀山がほぼ平坦地であるのに比べると、こちらは明確に遺構の北側と南側では４ｍほどの比高差がある。このため遺構全体としては南側に緩く傾斜がかかっており、「新編武蔵風土記稿」の記述の通り南に対する構えとなっていることが分かる。
参考資料、古文書、記録	「坂戸市史」(1992年坂戸市教育委員会編集/坂戸市発行) 「中世北武蔵の城」（梅沢太久夫　著　2003/岩田書院刊）「川越市史　中世編」（1985年/川越市編集発行）「埼玉県史　通史編２中世」（1988年/埼玉県編集発行）
文化財指定	無
訪城年月日	200/01/08

訪城の記録

（　2005/01/08　）
■遺構の一部消滅進行中
　一昨日は悪天候のため途中撤退を余儀なくされたましたが、今回はほぼ全容について掴むことができました。
　一昨日闇雲に回った辺りは、結果的にはおおむね遺構の所在地であったことが確認できました。いずれにしても、あちらの林、向こうの民家の裏山というように遺構がぱらぱらとあちこちの場所に分散しているので、探すのに骨が折れることは確かですが。少し昔に流行ったオリエンテーリングの会場にはぴったりですけど(^^;
　この場所も多分霊園関係と思われる開発のために、伐採され整地造成が始まっていました。このため残念ながら、比較的状態の良さそうな遺構の東側の部分も一部破壊が進行中です(^^;　山城の場合以上に平地の城館関係史跡の保全は難しいようです。

Ｂｅｓｔ　Ｓｈｏｔ？

　南側部分の遺構。
　左の竹林が土塁のように思われますが。撮影位置の手前のクランク状の遺構の部分は、空堀・土塁共にすでに森林伐採により破壊が進行中です。
　「拡大写真」の部分は中央部が空堀で左右が土塁を形成していると思われるますが、どこまでが人工的な要素なのかが分かりにくい状態です。
　(　2005/01/08　撮影　晴　)

交通アクセス

・観音堂バス停より東へ徒歩６分ぐらい。パチンコ店の北側の路地を東に進み正面に見える薄暗い林の中。
・大堀山の東隣が若葉園という霊園で、その南東の林が遺構の北側部分で、パイオニアの野球のグランドの南側にあります。

（　2005/01/08　撮影　）

■遺構は大きく分けて北側、南側にまとめることができますが、そのうちの北側部分のパイオニアのテニスコートの近くに所在する土塁と手前の空堀を西側から撮影。薄暗い林の中をよく目を凝らせば見つかります。土塁の高さは約1.5ｍ程度です。

■南方の道路から最も南側の土塁と空堀のある竹林を撮影。後ろを振り返ると東坂戸団地の建物が見え、右手には大穴城も確認できます。


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