今井氏館　今井堀ノ内　中世城館　城跡　城址　埼玉　武蔵

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今井氏館

関連ページのリンク

　2005/06/21の日記　富田氏館　栗崎館　北堀堀ノ内　　　　　

おすすめ評価

訪城季節３　遺構状態１　探し易さ５　交通利便５　体力消耗５　歴史経緯２　印象２　総合２３

所在地

埼玉県本庄市今井字北郭

歴史と沿革

■児玉党の館から後北条氏家臣の居館へ
　「武蔵七党系図」「新編武蔵風土記稿」などによると、庄氏を名乗ったとされる四郎高家の孫にあたる太郎兵衛行助が今井の地に居館を築き今井氏を名乗ったとされているようですが、その後の今井氏の消息は明確ではありません。
　戦国時代には富田に居館を構えていた鈴木氏と同族の鈴木山城守を先祖とする鈴木氏が上州小幡の小幡尾張守憲重を通じて北条氏邦に仕えて支配していたものとされています。

確認できる遺構

無

構造的特徴および
周辺の地理的特徴

■1982年の道路工事に伴う埋蔵文化財の発掘調査で幅3.8ｍ、深さ0.6から1.2ｍの直角の堀が確認され遺物も出土しているとのことです。この場所は「御蔵屋敷」「陣屋前」とも呼ばれる伝承地名があることと、金鑚神社の社伝から判断して「本庄市史」では館の堀跡と想定しています。

参考資料、古文書、
記録

「中世北武蔵の城」（梅沢太久夫　著　2003/岩田書院刊）
「埼玉県史　通史編２中世」(1988/埼玉県)
「埼玉県史　別編４年表・系図」(1991/埼玉県)
「新編武蔵風土記稿」(1981/雄山閣)
「本庄通史　Ⅰ」（1989/本庄市）児玉党についての記述が200頁前後に及ぶ。
「本庄通史　Ⅱ」（1989/本庄市）　　

文化財指定

無

訪城年月日

2005/06/21

訪城の記録

（　2005/06/21　）
■道路を堀跡だといわれても
　金鑚神社の南側の旧サンヨー食品の工場跡が該当地です。以前の工場はすっかり取り壊され整地されていますが、もちろん遺構のようなものがこの目で確認できるはずなどありません。かつての堀跡と推定される三方の道路をぐるっと一周して、道端の馬頭観音と板碑の破片を眺めてから直ぐに南側にある久城田に向いました。また、「本庄市史」によると、この場所の北２００ｍの位置にある後北条氏家臣の系譜をにつながる旧家の西側には堀跡が残るということですが、こちらの遺構と一体のものであるとすれば当然後世の戦国時代の館の拡張に伴うものと考えられますが、南北３００ｍ以上の大規模なものとなることから、それについての史料や伝承がないという点で疑問があります。

Ｂｅｓｔ　Ｓｈｏｔ？

　金鑚神社の南側にある北側に相当する堀跡の道路部分で、富田氏の館の雰囲気によく似ています。帰りがけに神社の写真を撮影しようと思っていたのですが、青少年たちが元気にサッカーの練習をしていることもあり撮影できずじまいとなりました。
　(　2005/06/21　撮影　晴　)

交通アクセス

・関越自動車道本庄児玉ＩＣの西側　MapFan Web の案内図です　　

（　2005/06/21　撮影　）

■今井金鑚神社で奉納される市の指定無形文化財の獅子舞の説明版。
　児玉党の一族の館の近くには守護神である金鑚神社が勧請されていることが多く、この場合も今井太郎兵衛行助が館を築いたときに守護神として乾の方角（北西）に勧請したと伝わっています。

■金鑚神社境内に所在していた寛正年間（1789～1801年）の庚申塔。

■東側の堀跡とされる道路。左側の空き地には近年までサンヨー食品の工場が所在していたということですが、現在は移転のため取り壊されて更地となっています。

■南側の堀跡とされる道路。「本庄市史」によれば、ほぼ南西方向に１２０ｍ以上続いて南側に農地の方向に曲がると推定されていますが、現在では農地と宅地の間に残るとされている堀跡の痕跡も殆ど確認できませんでした。


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