( 2005/08/02 更新 )
■鳴らしてみたことはありませんが ホオズキの白い花は良くみると表面に細かい繊毛が生えていますが、ナス科の仲間というだけあって花の形はよく茄子に似ています。以前に種をまいたものが半ば自然に繁殖して、この季節になると毎年何本かのホオズキが育っているようです。なお、赤くなり始めた果実を包んでいる特徴的な外皮はガクの変形したものだそうです。 ホオズキは古くから知られていて「古事記」「日本書紀」「源氏物語」「枕草子」「本草和名」「大和本草」「和漢三才図会」などに登場し、「古事記」にはスサノオノミコトが退治したヤマタノオロチの目が「アカカガチ」(ホオズキの古名)のようであると記されています。 またお盆の供花としてもその赤い実が用いられますが、一方ホオズキを庭に植えると不幸になるという迷信・言伝えもあるようです。その朱色の独特の形をした実は何某かの人智を超えるものを秘めているようにも見えます。
「鬼灯や 花のさかりの 花三つ」(水原秋櫻子)
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