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いきなり「熊出没注意」の表示が目を引く「城山」(日野城)への登山口で、本郭のある場所まではものの400mほどで徒歩10分もかかりません。日野と白久をつなぐ林道の峠部分には6台分ぐらいの駐車スペースがありますので、交通アクセスが最も楽な山城めぐりのひとつではないかと思いますが、熊倉山の北側に所在する関係上降雪時や厳冬期には路面が凍結しますのでかなりの注意が必要です。
この峠は今から40年ほど以前の元旦に雲取山方面から縦走してきたことがありましたので多分それ以来かと。そのときは城山へは登らずにひたすら白久の方向に向って林道を下って行ったように思いますが、勿論峠の周辺は今のような自動車が通ることのできる道路ではありませんでした。
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細長い痩せ尾根に設置された最初の堀切部分。この尾根自体にも少しばかり人手が加わっているようにも見えましたが。
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先ほどの堀切を越えて約50mほどそのまますすむと2番目の堀切にでます。尾根筋自体が非常に細いので一列となって進んでくるより仕方がない上に、この2段構えの堀切が施されています。この先には南郭よりも一段低い腰郭状の平地があり寄手はここでかなりの抵抗を受ける仕組みとなっているようです。
ただ、写真撮影から少し日数が経過しているのでどちらが主郭方向だったか記憶が...
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南郭に設置されている現地解説板。
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現地解説板では南郭の南側には土塁が遺されているように記されていたのですが、斜面に切落としが施されているように見えるほかには、余りはっきりとは確認することができませんでした。
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本郭(右側)と南郭(左側)の間の空堀を北側から撮影したもので、堀切られた空堀の先に小さく土橋状の盛り上がりが見えます。
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本郭内側から東側の南郭へ続く土橋状の遺構のある個所に繋がる土塁の切れ目部分。
現地ではもう少し分かりやすいのですが、写真に撮影すると全く訳の分からない光景です。
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主郭の南側と東側に鍵の手状に遺されている内側部分で高さ約2mほどの土塁跡。日野城跡全体の中でもっともよく土塁が残されている個所ではないかと思いました。
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本郭の西側部分。
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本郭の西側部分に遺されている内側部分で数十センチから1mほどの高さを有する土塁跡。土塁の中央部分に括れがありますが、その先には土橋などはなく尾根筋を縦断する完全な堀切となっていました。
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本郭の西側の堀切部分ですが、東側のものと比べると大分規模が小さいように思えます。
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西側の郭の様子。本郭や南郭と違い樹木が少なくとても明るい暖かな場所なので、ここで揃って三々五々と各自昼食を摂ることに。
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北西部分に所在する喰い違い状の小口と思われる個所ですが、元々城山ハイキングコースと重複する場所なので自然地形か人工地形か事前の情報がないと分かりそうにもありませんでした。肉眼ではもう少し人工地形の雰囲気を感じさせてくれるのですけれども...
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先ほどの小口から一段下がったあたりの腰郭部分から小口方向を撮影した...つもりなのですが、写真を撮影するとただの山の斜面としか見えないような。
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腰郭のひとつかと思いますが。
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先ほどの腰郭の下はまた細長い痩せ尾根が続いていきます。左側に竪堀跡があるような無いような...城跡としての範囲がどこまでなのか少し判断に苦しむところです。
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更に西側の尾根筋で、さすがにこのあたりはまず城跡とはいえないようでしたが、細長い痩せ尾根は峠の個所まで続いています。
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右手の斜面が本郭の北側部分で写真のように帯郭のような通路がありますが、これが近年のハイキングコースの設置にともなうものか、かなり以前からのものなのか...
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南郭側になるとこのように高低差も縮小し、郭の斜面の角度も緩くなっています。また、この通路の北側の斜面はかなり傾斜が緩くなっていますが、そちらの方向から攻めあがってくることは道もないのでまず不可能かと。
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「3」の堀切部分を方向を変えて撮影したもの。
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峠の南側は熊倉山への登山口ですが、「熊出没注意」の看板を含めてやたら賑やかに各種の標識が林立していました。
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■22■要害堅固...しかし不便な
峠から標高にして50メートルほど下ったあたりから秩父市日野方向を望む。左側の山は日野城のある城山から派生している尾根筋ですが、この林道からの眺めでも分かるように北側の「鳩の湯」の方向を除いて荒川方向の眺望は殆どありません。したがって、現在の国道140号線方面を山上から監視するということは殆どできないものと思われます。また、白久や日野までの距離は徒歩にして下り道でもおよそ1時間ほどを要します。ちなみに、現在の日野から白久へ抜ける林道は恐らくは20年ほど前に開通したものと思われます。
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