塚越城　西光寺館　西光寺城　中世城館　城跡　城址　埼玉　武蔵

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	塚越城( 塚越西光寺館)
関連ページのリンク	2004/09/18の日記　　勝呂豊前守館　　勝呂氏館　　史跡保全
所在地	埼玉県坂戸市大字塚越
歴史と沿革	■「坂戸市史」によれば「塚越西光寺館」と呼んでいる。またこれによれば、鎌倉時代にこの地に勢力のあった村山党の流れを汲む勝（すぐろ）氏が居を構え、その後永禄4年(1561年)の「比企氏文書」の所領安堵状から推定して、後北条氏の支配期に太田資正の支配下にあった比企氏の家臣小島氏が拡張したものであろうとしている。 ■また、その構造の複雑さや規模の大きさからみて戦国時代の城郭を想定し「西光寺城」とも呼ばれているとも記しているが、何れにせよ詳細については不明な部分が多い。
確認できる遺構	土塁、空掘、
構造的な特徴および周辺の地理的特徴	■空堀の底から土塁の頂上までの高さは高いところで２メートル以上はある。　「坂戸市史」などによれば、おそらく10000㎡程度の城域を有し、方形の郭を空堀と土塁が取巻くような形であったと考えて良いようである。 ■また地図で見る限りは、坂戸台地の北の端に位置し城域の北西側は越辺川支流の飯盛川が流れていることになっているのだが、水源に当たる上流が富士見台工業団地や若葉台団地などの宅地開発のため水流はすっかり枯渇したらしく、僅かに水路の址らしきものが残されているのみであった。　しかし以前は水田地帯であったので、当時においては水田を堀の代用としていたと考えてよいだろう。
参考資料、古文書記録	「坂戸市史」(1992年坂戸市教育委員会編集/坂戸市発行) 「坂戸の歴史--坂戸市文化財ガイド」(1992年坂戸市教育委員会編集発行) 「坂戸市史--中世資料編1」(1987年坂戸市教育委員会編集/坂戸市発行)　「新編武蔵風土記稿」(1981/雄山閣刊) 「坂戸風土記--坂戸市史調査資料第１号」(1978/坂戸市教育委員会発行)
文化財指定	無
訪城年月日	2004/09/18
訪城の記録	（　2004/09/18　） ■「塚越城」は県道256号線を「大穴城」から北西に向かって2.5キロメートル進んだ地点にある。ずばり塚越という信号を右折して、住吉中学校の丁字路を左折し突き当りまで行くと西光寺が見えるのでそこを右折してすぐ左折すると左側に竹林と土塁が見える。これが塚越城。自分とは何の関係もありませんが........かなり親近感があるので優先的に訪城　(^^) 　■保存状態は大穴城とある意味で対極的というか..........あるがままの姿で竹林の中に歴史の時を刻んでいました。あれっ、こんなところに.......という意外性が強く印象に残りました。 ■竹やぶと蜘蛛の巣の攻撃を避けつつ、公道沿いとはいえあくまでも宅地の隣接地の私有地ですので、遠慮しながら竹林を奥に進ませていただくと、思ったよりも規模の大きい土塁と空堀が残されていました。また南側の遺構は住宅のためほとんど確認できない状態です。せめて説明版の一枚ぐらいあるといいのにと勝手なことを考えるほど、あくまでも静かにひっそりと竹林の中に埋もれていました.......歴史的な経緯も含めて、これからも少しずつ調べて行きたいと思います。 ■また城域と道路を挟んで反対側には高さ３メートルほどの廃棄物を積み上げた山があり、近年不法投棄も多いと聞きますので、その行く末が少し心配されます。地権者の方々も収益がほとんど発生しない土地を管理されている訳ですから、そのご苦労がしのばれます.......その保全や管理について、何らかの公的な支援があって然るべきではないでしょうか。 ■ちなみに埼玉県の坂戸市には15～16世紀の戦乱の時代を反映して、中世の城または館跡とされる場所が20箇所以上ありましたが、耕地の拡張や近年の宅地化の進行により、現在のところ遺構が確認できるものは７箇所程度になってしまいました。 ■城跡とは全く関係が無いのですが、この近所の休耕田がコスモス畑になっているところを見つけました。その広さが軽く3000㎡はあろうかというもので、付近に2ヶ所ほど訪城予定がありますので、そのついでということで花が咲揃う2週間後ぐらいにまた行ってみるつもりです........だんだん、「ほっつき歩き」になってきました　(^^)　 (　2004/11/06　) ■いくつか確認しておきたいことがあったので再訪城。やはり墓地の拡張により寺側には現在遺構はほとんど残されてはいないようです。　墓地には小島氏、水村氏に関係すると思われる方々の名前が多く、最も古いもので元禄期の墓石が確認できました。　また、台地脇の水路は飯盛川ではなくその支流のまた支流でありました。所有している地図の間違いで、従って水がなくても当然の話なのでした(^^;
	■北側の耕作地のほうから塚越城を望む遠景。　 ■リンクした画像の説明　空堀の底の部分から西光寺方向を撮影。左側の部分は郭と言っても良い状態で、右側は外周部の土塁の一部と考えてよさそうに思う。　したがって水田側からは土塁の高さは約4メートル近くになるはずである。 (　2004/11/06　撮影　曇　)
交通アクセス	目印があまり無いので分かりにくいが、住吉中学の前の丁字路を進み突き当りを右折してすぐに左折し、しばらくいくと左側に見える。とにかく曹洞宗西光寺の東側の竹林を目指す。(　かなり強引な説明　　　(^_^;　)

<<2004/09/18撮影>>

	城跡の中を農道が通っている。左右に土塁。右の土塁の置くには住吉神社の関係者の古い墓があり、昼間でも薄暗く夜はあまり近づきたくない風情。
	柵ほどの道を少し先にすすんだあたり。その先でゆるい下り坂になり水田の跡に続いている。
	下り坂になる手前あたり。左側は土塁の跡
	完全に竹林の中で光が入らず見づらいが、正面のところで空堀が90度に折れているのが分かる
	先ほどの道路から見た一番手前向かって右側の土塁。この土塁の左側を進むと本文の写真の位置に出る。
	城跡を南北に縦断している小道の坂下から城跡を撮影。 (　2004/11/06撮影　)

　

　

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