勝呂豊前守館跡　中世城館　城跡　城址　埼玉　武蔵

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	勝呂豊前守館跡
関連ページのリンク	2004/11/06の日記　塚越の住吉館　勝呂氏館
所在地	埼玉県坂戸市石井宿内堀の内1905付近
歴史と沿革	堀の内　「坂戸市史」によれば、大字石井の下宿集会所付近から坂戸市農協勝呂支店にかけてあった。館の中心地と推定される付近に「堀の内」を屋号とする家があり、その周辺一体の土地に若干の高低さが見られるが、遺構はほとんどといってよいほど残っていないということである。勝呂豊前守屋敷跡　また、「新編武蔵風土記稿」によれば、石井村条に「勝呂豊前守屋敷跡　小名堀ノ内にあり、観音寺のあたりより宗福寺の後まで云う、豊前守の事蹟は詳ならざれども、塚越村の神職勝雅楽が物語に、豊前守は永禄の頃此所に住し、小田原北条に属せしか、北条家没落のあと、上総国久留里へ行き里美家に仕う、その後里見家も廃家となりしかば、やがて浪人して幾程なく卒すとなり、前の大智寺の条にも云う如く、勝呂氏祖先の住し所は大智寺の辺りにて、その後いつの頃にや、此堀ノ内に居を移せなるべし」としるしている。なお、館跡の観音寺は明治年間に廃寺となり現在石井下宿集会所がある。　また、「坂戸市史」(以下の記述も同様)では勝呂氏の本拠は元来此の地であるとし、大智寺は僧兵はいたかもしれないが基本的に修行の地であったとしている。小田原衆所領役帳　「小田原衆所領役帳」には５６０名の人物が登場し、そのうち18名が坂戸市に関係する所領を有している。この18名の中には左衛門太夫殿(玉縄城主北条綱茂)、間宮豊前守(山中城の攻防で討死)などの著名人が登場する。石井村については江戸衆の太田大膳亮と豹徳軒の二人が40貫500文づづ折半しており、この豹徳軒の代官ではなかったかとの推論を示している。しかし勝氏の名は「役帳」には直接登場してはいない。「二人　勝兵庫」～勝氏の軍役　だが、天正６年の岩付城主太田氏房から道祖土氏(さいどし)宛の印判状には「二人　勝兵庫」とあり、当時において所領７から８貫文につき１人の軍役が割り当てられていたことから考えると、勝氏の所領は15貫文程度であるとされるという。つまり、当人および一族のもの1名という一騎駆けの武士に近い存在ということになるようである。　またこのほかに勝氏に関するものでは、永禄6年2月に勝式部少輔が北条氏の使者として上杉方の松山城に派遣され、巧みな弁舌で開城の功をあげたという話が「北越軍談」「関八州古戦録」「芦名盛氏への上杉謙信の書状」などに見られる。
確認できる遺構	無
構造的特徴および周辺の地理的特徴	坂戸台地の北部にあたり当時は越辺川が直ぐ北側を流れていたようである。また南側も飯盛川の支流が東流していたものと考えられる。西光寺の塚越城から西へ直線で約600ｍの距離にある。
参考資料、古文書、記録	「坂戸市史」(1992年坂戸市教育委員会編集/坂戸市発行) 「坂戸の歴史--坂戸市文化財ガイド」(1992年坂戸市教育委員会編集発行) 「坂戸市史--中世資料編1」(1987年坂戸市教育委員会編集/坂戸市発行) 「坂戸風土記--坂戸市史調査資料第１号」(1978/坂戸市教育委員会発行) 「中世の坂戸」（1996年坂戸市教育委員会編集発行）「中世北武蔵の城」（梅沢太久夫　著　2003/岩田書院刊）
文化財指定	無
訪城年月日	2004/11/06
訪城の記録	<<2004/11/06>>　あらかじめ、遺構のないことは分かってはいましたが、「明泉館」の予想しなかった遺構との遭遇に比べて、やはりなんと言うか、いまひとつ気合が入らないというか．．．．そんなわけで、直ぐ隣のローソンで「吟醸四川風中華まん他」を購入して車の中で昼食を摂りながら、このあともう一ヶ所ある別の勝呂氏関係のほうの資料に目を通すなどという、現地に着いてからの一夜漬けならぬ10分学習のお粗末。こういうことをしているので、「明泉館」のドジに繋がるのです。はい。　しかし、寺がセットになっていると場所は本当に分かりやすい。反面では、墓地の拡張などにより遺構が消滅する場合も多いのが現実です
	館跡よりも、この高さ2.8ｍの板碑のほうが有名です。文和五年（１３５６年）の紀年銘がある坂戸市指定考古資料「石井宗福寺の板石塔婆」。坂戸市は中世の浅羽氏、小代氏、勝氏などの、在地領主が活躍し平成4年現在で1022基の板碑が確認されている板碑の宝庫です。サムネイルで説明版の文字が何とか読めるはずですが(^^)<<2004/10/　撮影　>>
交通アクセス	県道256号線沿い石井下宿交差点の宗福寺境内付近ですが、併設の保育所を目安にしたほうがよい。なお、駐車場は変則クランク形の交差点のそばのため、出入りが難しいので近所のローソンで買い物をすることを前提に置かせてもらうとよさそう(^^)

<<2004/11/撮影>>

	勝呂豊前守館跡の東へ直線で約500ｍ、石井226にある「勝呂白山神社」で、坂戸台地の先端にある古墳の上にあり、江戸時代には朱印５石を賜っていた。社伝によると寛和２年（986年）に白山をご神体とする山岳信仰加賀国白山比咩神社の心霊を勧請して創建され、建保元年(1213年)には村山党の須黒太郎恒高が、社殿を再建したと伝えられている。(「坂戸市史」より)
	勝呂白山神社の鳥居。間口が狭く、奥行きが長く社殿は階段を何段も登る。古墳の上にあるので当たり前だが。
	宗福寺の山門。境内への入り口の通路は狭くて目立ちにくい。道路沿いからは保育園も経営しており、こちらのほうが目に入りやすい。保育園を目安にするか、ローソン石井下宿店を目やすにするか。車をおいた関係などで、すでに3回買い物をしている(^^)
	ほかに撮影するものがないので、山門を角度を変えて撮影するとそれなりによい構図に．．．．(^^)

　

　

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