法音寺館

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	法音寺館
関連ページのリンク	2004/09/30の日記　2004/10/29の日記　2004/12/12の日記　小島氏館　小沼堀ノ内屋敷
所在地	埼玉県坂戸市大字小沼字寺脇
歴史と沿革	■「坂戸市史」によると「法音寺の境内一帯を含み、西北隅の高圧線鉄塔が建っているところから東に向かって土塁があり......土塁は西側の住職墓地のある付近にもあり、全体的には中世館跡の痕跡をよく残している。.....堀の内の地名があり、築造者の氏名はつたわらないものの、この付近が中世館跡であることは確実であろう。」としているが、その痕跡らしきものは殆んど残っていないようで、かろうじて南側の堀状のものがそれらしく見えなくもないというほど変貌している。
確認できる遺構	空掘ないしは水堀のように見える遺構らしきものがあるような
構造的特徴および周辺の地理的特徴	■坂戸台地の北東の端に位置し周辺は田が広がる低湿地帯で、鎌倉初期の中世豪族の館があっても不思議でない地域。「坂戸市史」によれば越辺川は現在よりも南の地域、つまり舌状台地の北側、つまり飯盛川のあたりを流れていたらしい。そう考えると西光寺の塚越城、住吉館、塚越・青木地区周辺に残る中世城館の印象はだいぶ変わってくるような気がする。　こうした中小河川の持つ意味は現代とは全く異なり、水運・交通・城館の防御などにとって非常に重要な役割を担っていたものであると考えられる。特に水運は比較的安全で大量高速の輸送手段であったはずである。
参考資料、古文書、記録	「坂戸市史」(1992年坂戸市教育委員会編集/坂戸市発行) 「坂戸の歴史--坂戸市文化財ガイド」(1992年坂戸市教育委員会編集発行) 「坂戸市史--中世資料編1」(1987年坂戸市教育委員会編集/坂戸市発行) 「坂戸風土記--坂戸市史調査資料第１号」(1978/坂戸市教育委員会発行)
文化財指定	無
訪城年月日	2004/09/30、2004/10/29、2004/12/12
訪城の記録	(　2004/09/30　) ■自分の観察力の問題かもしれないが、高圧線の鉄塔付近には土塁は見当たらず、どうやら鉄板の敷かれた駐車場の辺りがそうであったのかもしれない。また、歴代住職の墓地の付近に多少の地面の高まりは確認できるが外形的に土塁であるとすぐに分かるような遺構は確認できなかった。公道を挟んだ反対側の地面の高まりはどうも見ても産廃などの残土置き場の成れの果てのようだし........ただ、南側の公道沿いの部分に堀跡のように見えなくもない個所はあったが、必ずしも確信が持てない。 ■「新編武蔵風土記稿」の記述から推測すれば寛永20年(1643年)より100年ほど以前にに建立されたとされる真言宗法音寺の境内地に入らないと遺構の確認ができない。ふと小銭入れの中を覗くと10円玉は1個だけという状況であったので、浄財金10円也でご本尊を拝んでから境内を見学して参りました。お堂を新築中らしく墓も分譲中で工事関係者が多く、参拝者は強いて言えば自分だけという状況でした。やっぱり10円というのは年齢から考えても、かなりみみっちいので、これからは50円玉をいくつか用意していこうと静かに反省した訪城でした。去年亡くなった父親の墓参りも行かなくては......そういえば父親は寺めぐりが好きだった.........。四国、坂東、秩父とよく出かけていた。最後に連れて行ったのはもう10年以上前になる......。そうだ、今度行くところで遺構の状態が良かったら、浄財は100円にしよう(^o^) (2004/10/29) ■この先の小島氏館の途中にあるので、本当についでの再訪城。しかし、ここでちょっと事件が発生。といってもデジカメの電池切れのサインが出ただけですけど。でもこういうときに限って、予備の電池を家に置いてきているわけで．．．．(^^;　結局この後コンビニで昼飯と一緒に購入しましが、結果的に電池は最後まで持ちました(^^; 　ったく、猫なんか撮ってる場合か！って、それはそれで要するに自分が悪いだけで．．．．(^^) (2004/12/12) ■この先の小沼堀ノ内屋敷に行く途中だったので前を通ったら、何か様子が違う．．．．あっ、土塁と池が．．．．無くなってしまった．．．．。　寺院の墓地の拡張に伴う一連の工事だと思いますが、見事に唯一の遺構らしき存在が消滅していました。駐車場の拡張により土塁が消え、そしてまた最後の中世城館の名残も消えてしまいました。
	東側の公道から見た堀跡らしき遺構.......多分、恐らく、なんとなくですが、そんな感じが(^^) 「2004/09/30　撮影　晴れ」　このときはまだ下の写真のような事態になるとは想像していなかったのですが。 (2005/01/02追記)
交通アクセス	塚越の交差点から県道269号線を東へすすみ、住吉中学校を過ぎて三芳野小学校前の信号から数えて3つ目の押しボタン信号を左折、道なりに約1㎞ほど北上すると道路が左に曲がりはじめた辺りの左側に法音寺が見える。

<<2004/09/30撮影　晴れ>>

	墓地の東側の狭い公道の反対側にある幅2メートル弱、深さ60cm、長さ約30ｍほどの空堀跡.......ではないような気がする、これはたぶん。でも、もしかして、そうだったら嬉しかったりして(^^)
	歴代住職の方々の墓地と墓碑のある場所で、確かに不自然に周辺よりも1.5メートルほど高くはなっているがこれが土塁跡だといわれても、少し辛いものがあるので.........それにしても台風一過の晴天で空がやたらに青い(^^;

<<2004/10/29撮影　晴れ>>

	冷静に見てもやっぱりこれはどう見ても、土塁と水濠で中世城館の遺構です。たぶん。
	同じ場所を別の角度から撮影。この場所は方角としては館の南東の角にあたるようである
	(2004/12/12撮影) 　たまたま前を通ったら、唯一の中世城館の雰囲気を伝えていた池と土塁がこのような姿になっていました。
	樹木は全て伐採され、現在残されている池も埋め立てられてしまうのでしょうか。　結果的に上記の下手くそな写真が唯一の在りし日の姿になったしまったような.......

　

　

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