猪俣城　山野草　中世城館　城跡　城址　埼玉　武蔵

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	猪俣城の山野草
関連ページのリンク	2005/04/22の日記　猪俣城訪城覚書
所在地	埼玉県児玉郡美里町大字猪俣字城下２０７６
参考資料	「野草大百科」（山田　卓三　監修　1992/北隆館刊）「山野草大百科」（久志博信・内藤登喜夫　2005/講談社刊）「花色でひける野草・雑草観察図鑑」（高橋良孝　監修　2004/成美堂出版刊）「葉形花色でひける木の名前が分かる事典」（大嶋　敏昭　監修　2003/成美堂出版刊）「野草見分のポイント図鑑」（畔上　能力ほか　監修　2003/講談社刊）「樹木見分けのポイント図鑑」（畔上　能力ほか　監修　2003/講談社刊）
観察年月日	2005/04/22

観察の記録

（　2005/04/22　）
■クサボケとジュウニヒトエ
　さて円良田城から下山した段階で、時刻は既に午後二時近くに。時間の関係で別の方面に回ることもできず、多少藪が叢生していると予想されるので、些かの躊躇もありましたが、至近距離の円良田の谷を挟んですぐ反対の東側にある猪俣城へ。途中の二ヶ所の分岐などは非常に迷うところです。左側が谷沿いの山道に入り緩やかに登っていくと左側の尾根が伐採されているところがあり、見晴らしがよさそうでしたので直登を敢行。そのまま城跡へ突入してもよかったのですが藪が酷すぎることや、方向を見失う可能性があるので途中から本来の道にもどり稜線の峠部分に到着。
　ここから左側の稜線を登ることもできそうですが、山腹を迂回するハイキングコースを辿っていきました。するとやや薄暗い巻き道の斜面にジュウニヒトエの群落を発見。またその近くにクサボケの鮮やかな朱色の花弁も発見。辺りが薄暗く日差しも翳っており、接写が難しかったのですがどうにか撮影できているようです。
　しかし、訪城の季節の季節としてはやはり冬季限定で、もうこの四月の中旬は木々の芽吹きもだいぶすすんでいるようで、もともと藪が叢生している状態を考えると訪城のギリギリの時期だったのでしょう。踏跡自体もあまり定かではなく、落ち葉も深く堆積し、稜線自体もかなりの急斜面で堀り切られていたりして、少なくともスニーカーでは危険なようです。二重堀切の先端から下山できるかな、などと考えたりしたこともあり、トレッキンクシューズなどで用意万端の状態でしたが、それでも二回ほど滑りました。一度は急斜面の堆積した落葉ごと、もう一回は何でこんなとこでこけるのだというような場所で．．．あっ、そうそう思わず茨の枝を掴みそうになったことも．．．(^^;　なお、この近辺にはヤマツツジが盛りを迎えようとしていました。
　　帰りがけに寄居にある田舎風の手作り饅頭の店が以前から気になっていたので、栗饅頭、味噌饅頭、いちご饅頭、ブルーベリー饅頭、ユズ饅頭などを土産として購入。ラジオの放送で知ったのですが今日はよい夫婦の日だそうで．．．そんな寄り道をしながらも予想した時間よりも早く自宅に到着。寄居の先から自宅まで一般道を正味一時間五十分で戻れたのは初めてでありました。
　しかし、このあと、猪股城で滑ったときに痛めたらしい右ひざがだんだんと痛みを増幅させ．．．この訪城覚書を編集している５月１日現在でも未だに完治していません(^^;

交通アクセス

・円良田湖の北東の人里と山中
MapFan Web の案内図です　

ムラサキケマン　(　紫華鬘　)

（　2005/04/22　撮影　晴時々曇、やや風強し、朝のうち一時雨　)
■埼玉県児玉郡美里町大字猪俣字城下

日本名	ムラサキケマン　(　紫華鬘　)
科／属	ケシ科キケマン属
学名	Corydalis incisa
開花時期	４月から６月
特徴など	人里近くの野原や山の麓に生育する越年草で、草丈は40から50cm。アルカロイドを含み有毒で、傷つけると黄色の汁と悪臭とを放つという。中国原産のケマンソウとは別種。なお、黄色い花のキケマンは海岸沿いに咲く。
俗称	ヤブケマン、カジバナ、キツネノニンジン、クサニンジン、キツネノケマンなど

■ムラサキケマンの陰に隠れている白い花は落葉低木のクサイチゴで、道路脇の比較的日当たりのよい北向きの斜面に生育していました。
　それにしてもこの時期のムラサキケマンはあちこちで群落を形成しています。

オオイヌフグリ
スギナ

（　2005/04/22　撮影　晴時々曇、やや風強し、朝のうち一時雨　)
■埼玉県児玉郡美里町大字猪俣字城下

日本名	オオイヌフグリ。イヌフグリは結実が犬の睾丸に似ていることがつけられたが、その大型のものという意味。
科／属	ゴマノハグサ科
学名	Veronica persica
開花時期	３月から５月
特徴など	畑や道端、野原に群生する明治初期に西欧から入ってきた越年生の帰化植物。やや青みがかった紫色または青色の直径10ミリにも満たない花をつけ、花弁には縦方向に濃い筋が入っている。　早春を告げる野草の一つで、日中に開花し夕方には閉じる。草丈は大きくても10センチ程度。
俗称	星の瞳、キャッツアイ

■オオイヌフグリ。いくらなんでも「犬のふぐり」は無いだろうというわけで、別名「星の瞳」とも。
　直径１センチに満たないような小さな花ですが、３月の始め辺りから早咲きのタンポポと一緒に、日当たりの良い野原や畑の端の方に生えていたりします。これよりも一回り小さな花で、イヌフグリという種類もあるそうです

日本名	スギナ。葉の形が杉に似ることから付けられた。
科／属	トクサ科トクサ属
学名	Equisetum　arvense
開花時期	３月から４月
特徴など	日本全国の山野、道端、線路脇などに多く見られる多年草のシダ植物。草丈は40センチぐらいまで。　地中に長く横に伸びる根茎から地上茎が直立し、春には食用になる胞子茎の「ツクシ」をだす。また、利尿薬としての薬効があるとされている。
俗称	(^^;

■子どもの頃近所に土葬の墓地があり、新しい墓ができるとその夏には物凄い勢いでスギナが蔓延っていたのを思い出します(^^;

スミレの一種

（　2005/04/22　撮影　晴時々曇、やや風強し、朝のうち一時雨　)
■埼玉県児玉郡美里町大字猪俣字城下

日本名	スミレの一種(^^;
科／属	スミレ科(^^;
学名	(^^;
開花時期	３月から５月ぐらい
特徴など	(^^;
俗称	(^^;

■スミレの一種であるタチツボスミレの仲間のような感じがするのですが(^^;
　比較的日当たりのよい人里近くの山の斜面に自生していました。

クサボケ

（　2005/04/22　撮影　晴時々曇、やや風強し、朝のうち一時雨　)
■埼玉県児玉郡美里町大字猪俣字城下

日本名	クサボケ小型のボケということで「草」がつけられたとのことです。
科／属	バラ科ボケ属
学名	Chaenomeles　japonica
開花時期	４月から５月
特徴など	高さ30センチから60センチ程度の落葉低木で、果実は10月から12月に直径３、４センチの球形が実るとのことですが、別の本では夏に酸味のある果実を結ぶとあります。黄熟した果実は塩漬け、果実酒にすることができるようです。
俗称	ノボケ、シドミ、コボケ、ジナシ

■ボケの花に似ているので、ボケの一種だということはすぐに分かりました。
　標高300ｍほどの猪俣城の少し薄暗い山中の斜面に一ヶ所だけ目だって咲いていました。

ジュウニヒトエ(十二単衣)

（　2005/04/22　撮影　晴時々曇、やや風強し、朝のうち一時雨　)
■埼玉県児玉郡美里町大字猪俣字城下

日本名	ジュウニヒトエ(十二単衣) 重なり合って花が咲く様子を十二単衣に見立てて付けられた。
科／属	シソ科キランソウ属
学名	Ajuga nipponensis
開花時期	４月から５月
特徴など	草丈は10から25センチの多年草で、日当たりのよい丘陵、野原に生育する。花は数段の輪生になり花穂の長さは６㎝ぐらいで、一つ一つの小花は淡い紫色で長さ１センチほどの唇形。
俗称	(^^;

■自分が目にした場所はけっして日当たりのよくない多分一日中薄暗い状態の杉林の中野南側斜面でしたので、生育環境の関係からか花色は薄紫というよりも、やや暗い乳白色で花穂の長さは10センチ近くもありました。
　別の種類のものかとも思ったのですが、葉の形も含めて全体の形状などから見ると明らかにジュウニヒトエのようです。


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