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群馬県藤岡市の城館索引へ戻る  中城 南辺堀跡 中城 中城 内郭北辺土塁
1歴史・伝承 2残存遺構 3訪城記録・記念撮影 4アルバム 5交通案内 6参考・引用資料 7更新記録
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所在地
 群馬県藤岡市中東黒田1484ほか
歴史、人物、伝承

山内上杉氏に属した在地領主の城館址
 「藤岡市史」等によれば、戦国期の山内上杉氏に属した小野沢氏あるいは小野里氏に関連する寄居といわれ、往時には水田の用水を取り入れた二重の水堀に囲まれた平城としていたものと考えられる。また天正年間に小野里和泉守が在在城したと伝わるともいわれている。
 なお「小田原衆所領役帳」によると伊豆衆垪和康忠の所領として、「50貫文 森之内中村郷」と記されており、山内上杉氏の滅亡以降には後北条氏の支配が及んでいたことが窺われる。

確認可能な遺構
 内郭北辺土塁の一部および同堀跡
文化財指定
 なし
訪城年月日
 2008年10月20日 12時00分から13時10分
訪城の記録 記念撮影

( 2008/11/03 )
 内郭北辺に僅かに残る遺構
 山崎一氏の調査を基にしたやや古い関係資料等には内郭部分の東側を除く三方に空堀と土塁遺構が存在するとの記述が示されています。 しかし、近年の宅地化等によりほぼ消滅している可能性が濃厚と推定。
 実際に現地を訪れてみた限りでは、倉庫の建物に隠れたような状況で内郭北辺の西端に相当する位置に部分的に、堀幅約5〜6m、堀側の土塁の高さ4m前後、ただしその長さについては凡そ20mから30m前後という堀跡および土塁遺構が確認されますが、資料に掲載されているこれ以外の遺構についてはほぼ完全に地表からは消滅していたのでありました。
 勿論、念のため定石通りに東西約180m、南北約200mの外郭堀跡と推定されている道幅の細い道路を反時計回りにテクテクぐるっと一周を行い、光明寺境内裏にてこの辺りを縄張りとしている貫禄のありそうなネコさんと暫しの歓談を。

「中城」外郭南辺の堀跡 ⇒ 画像クリックで拡大します
中城外郭南辺の堀跡
この部分が外郭の堀跡の中でも湾曲した道路として往時の様子を最もよく伝えているとものと思われます。
( 2008/10/20 撮影 )
訪城アルバム
「光明寺」 ⇒ 画像クリックで拡大します
「中城」内郭の北側土塁と堀跡 ⇒ 画像クリックで拡大します
凸1 光明寺
 城跡の外郭南西部に所在する真言宗の寺院で関東88か所の4番霊場と石碑に刻まれていました。
 土地柄か管理人と同姓の墓石が至る所に立てられており本堂のお参りのついでに御挨拶を兼ねて拝見。管理人の姓は埼玉県西北部から群馬県南東部にかけて多く分布しているようで、地域によっては「佐藤」さんを凌ぐほどの所もあるようです。なお、帰りがけ境内裏にて一人戯れていたネコと知り合いに。
凸2 内郭北側の遺構
 城跡内に現存する唯一の土塁および堀跡遺構ですが、道路沿いからは大変見えにくい位置に所在しています。その規模は堀幅約6m、深さ約2mで、内側土塁の高さは堀底から最大4m前後、延長約30mほどが確認できます。
 なおあくまでも個人住宅地内ですので、少し離れた場所から拝見をさせていただきました。

「中城」内郭南側の概ね消失した土塁と堀跡 ⇒ 画像クリックで拡大します
コムラサキの実 ⇒ 画像クリックで拡大します
凸3 光明寺北側
 関係資料によりますと、かつては内郭南側に相当する寺院境内の北辺部分に堀跡の窪みが存在していた事が記されています。しかし現在では境内地の整地により概ね消滅した模様です。
 同様に残念ながら内郭西側の土塁遺構についても、きれいさっぱりと消滅しておりました。
凸4 コムラサキ
 夏には小さな白い花を咲かせますが、秋になるとこうした鮮やかな明るい紫色の実を結実させ、同類のムラサキシキブ、ヤブムラサキなどよりも遥かに目立ちます。
 クマツヅラ科ムラサキシキブ属の落葉低木で花期は6月から7月で、別名をコシキブとも。
 南条外郭堀跡沿いに自生していたものを撮影。
交通案内

いつもガイド の案内図です いつもガイドの案内図

凸参考・引用資料
太字の資料は特に関連が深いもの、あるいは詳しい記述のあるもの)

「関東地方の中世城館 5 栃木・群馬」(2000/東洋書林)
「日本城郭体系 4」(1979/新人物往来社)
「藤岡市史 資料編」(1993/藤岡市)
「藤岡市史 通史編−原始・古代・中世」(2000/藤岡市)
「藤岡地方の中世史料」(1988/藤岡市)
「群馬県多野郡誌(1927刊行の復刻本)」(1994/春秋社)
「角川日本地名大辞典 10群馬県」(1988/角川書店)
■史料
■「群馬県史料集 別巻1古城誌篇」(1969/群馬県文化事業振興会)
 ⇒ 高崎城大意、上州古城塁記、上毛古城記、上毛古城塁址一覧を所収


・2008/11/03 HPアップ
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