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1歴史・伝承 2残存遺構 3訪城記録・記念撮影 4アルバム 5交通案内 6参考・引用資料 7更新記録
関連ページへのリンク  2009/04/07のブログ  隈井城三城目城 
所在地
 福島県西白河郡泉崎村泉崎字舘
歴史、人物、伝承

白河結城氏家臣辺見主膳正の居館と伝わる
 泉川南岸に所在していた平地の城館跡で、大正4年(1915)に編纂された「西白河郡誌」によりますと、当時の川崎村の項に「泉崎館 大字泉崎字舘にあり、今はただ塹壕(堀跡)見認むるのみにして、田畑人家及び停車場(東北本線泉崎駅)となり、その跡漸く滅せんとす。本丸と覚しき所に八幡宮の小祠を祀れり」と記されています。
 また「白河古事考」では、「泉崎村の墟、方90間(約163m)程、結城の臣辺見(人見とも云)主膳正が居住していた。天正16年(1588)石川郡中島(⇒西白河郡中畠か)の城主上野介二男右馬頭を養子として家督相続させようとしたが、主膳正の兄下野烏山城主(⇒那須氏か)に相談したところ、他家から養子を迎えることは相応しくないと反対された。このため中畠上野介(⇒晴辰か)は泉崎館を攻略し、中畑氏重臣の小林筑後(富久保)、野崎筑前(根岸)、三村若狭(中の内)に配置された..」(大意を現代語に表記、以下略)と記されています。
 この点については、沼館氏がその著書により史実とは異なる誤伝の可能性を指摘されています。中畑氏による「三城目城」攻略時の経緯と共通するものが感じられますが、それらの一連の経過については史実かどうか疑問の余地が多いものとも考えられます。
 また「目で見る泉崎のあゆみ」には幅1間半ほどの内堀跡と推定される写真及び想定復元図などが掲載されていますが、宅地化等が進行した現在では二重の濠に囲まれていたとされるかつての城館跡の面影を辿ることは難しいようです。

確認可能な遺構
 なし
文化財指定
 なし
訪城年月日
 2009年4月7日 15時50分から16時10分
訪城の記録 記念撮影

( 2009/08/02 )
 駅前資料館
 帰宅ルートの関係から白河方面へと出る必要もあり、関係資料収集を含めた寄り道なのでありました。この時点で藪漕ぎを敢行する体力、気力は完全に喪失。翌日の出勤事情などを勘案し、当初の行動予定に含まれていた途中の「石関館」「豊年山館」「朝日長者館」は次の機会に...ということは当分の間は西白河郡方面に固執するのでありましょうか。
 この日は遅霜も発生したためか、館跡の中心部に所在している村立資料館(兼泉崎村教育委員会庁舎)のホールの隅には未だに暖房器具ブが設置されておりました。資料館自体は泉崎駅前の西口に所在しているので、どこぞの資料館とは異なり非常に分かりやすいことこの上なく。職員の方に伺ったところでは、残念ながら以前に存在していた館遺構に関連すると推定される空堀跡等については近年に消滅したとのこと。このため止む無く西側の用水路の風景などを撮影して調査完了(汗)
 資料館ではご親切にも、「値段が高めの本なので必要な個所のみコピーします」とも。当地に直接のご縁があるという訳ではありませんが、「ふるさと納税」の意味も含めて「目で見る泉崎のあゆみ」「泉崎の文化財」と「埴輪の巫女像のレプリカ」(たぶん益子焼と伺ったような記憶が...)を購入したところ、ご親切にも頒布価格500円の10枚入り木版画セットをおまけしていただきました。
 今回の遠征は最低限度の資料は大分以前から用意していたとはいえ、再訪が主目的という事情から探訪日程の決断は3日前という極めて無計画な行動。しかし比定地不明などの問題もなく、2泊2日という変則の仙道地区再訪を無事終了したのでありました。

泉崎館西側付近 ⇒ 画像クリックで拡大します
泉崎館跡付近
( 2009/04/07 撮影 )
交通案内

・東北本線泉崎駅を中心とした周辺

いつもガイド の案内図です いつもガイドの案内図

凸参考・引用資料
太字の資料は特に関連が深いもの、あるいは詳しい記述のあるもの)

城郭関係
「北海道・東北地方の中世城館 4 岩手・福島」(2002/東洋書林)、「日本城郭体系 3」(1981/新人物往来社)
「日本城郭全集 2」(大類 伸 監修/1967/人物往来社)

郷土史関係等
「会津・仙道・海道地方諸城の研究」(1980/沼舘愛三編著/伊古書院)
「角川地名大辞典7福島県」(1981/角川書店)
「西白河郡誌(1)(2)」(福島県郡誌集成第6、7集/1966/福島県史料叢書刊行会)
「矢吹町史第1巻通史編」(1980/矢吹町)、「目で見る矢吹町史」(1975/矢吹町)
「目で見る泉崎のあゆみ」(1977/泉崎村)、「泉崎の文化財」(1993/泉崎教委)

史料
「白河古事考 天・地の巻」
 同じく広瀬典が文政元年(1818)に編纂した近世地誌で、「白河風土記」の編纂の際に収集した古記録・古文書等に基づくものとされている。「福島県史料集成第1巻」(1953/福島民報)、「白河郷土叢書上巻」(1976/歴史図書社)に収録。

その他
福島県文化財データベース

・2009/08/02 HPアップ
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