岡部氏館　中世城館　城跡　城址　埼玉　武蔵

CGI


			工事中
PAGEの先頭	PAGEの最後	管理人へmail	工事中

アクセスありがとうございます。　　　　　素人の趣味ですので不備や間違いなどが相当にあると思います。　　　　　もしお気づきの点がございましたらご指摘ください。　　

岡部氏館

関連ページのリンク

　2005/05/30の日記　　　　　　　　　

おすすめ評価

訪城季節３　遺構状態４　探し易さ４　交通利便４　体力消耗５　歴史経緯２　印象２　総合２４

所在地

埼玉県大里郡岡部町普済寺古城９７３

歴史と沿革

■一ノ谷合戦で有名を馳せ、近世には徳川家の旗本として続いた一族
　「新編武蔵風土記稿」の普済寺村の項によれば、岡部氏の墓所の西南の方角に土塁跡が残されており、そうした遺構自体は戦国時代の深谷上杉氏の壘蹟とも思われるが、いずれにしても岡部六弥太忠澄の居館がこの地に営まれたには相違ないであろうと記してます。岡部氏は武蔵七党猪俣党の流れを汲み、「武蔵七党系図」によれば猪俣忠謙の子忠綱が岡部の地に来住し岡部六大夫と称したことに始まるようです。
　忠綱の孫六弥太忠澄は保元の乱（1156年）平治の乱（1159年）、源平の合戦に源氏方の武士として活躍したといわれています。とくに一ノ谷合戦（1184年）で平家の薩摩守忠度を討ち果たしたエピソードは有名なようで、その功績から伊勢国粥安庄の地頭となりました。その後、忠澄は文治５年（1189年）の奥州藤原氏平定にも参戦し、その子孫はその後足利尊氏や足利基氏を始めとする鎌倉公方に従いましたが、永享の乱では鎌倉公方足利持氏と共に自刃しています。また後北条氏の支配期には後北条家重臣の松田氏に従い、後北条氏の滅亡後の文禄２年（1590年）には徳川家に仕え、後に1500余石の旗本として分家の４家と共に幕末まで続きました。　

確認できる遺構

土塁、岡部氏一族の五輪塔など

構造的特徴および
周辺の地理的特徴

■北側300ｍ付近を利根川の支流福川が東流する、北側に緩く傾斜した土地に所在していますが、南側は全くの平地であり防御面での地の利は余りよくなさそうです。近世に整備された中仙道が南側を通過していることから交通の要衝を押さえるとともに、所領の支配を主眼としたものであったのでしょうか。

参考資料、古文書、
記録

「中世北武蔵の城」（梅沢太久夫　著　2003/岩田書院刊）
「本庄通史　Ⅰ」（1989/本庄市）岡部六弥太忠澄の一ノ谷合戦の解説あり。
「岡部町史の通史編」は２００５年６月現在未完（熊谷市との合併決定済）
「美里町史」（1986/美里町）
「埼玉県史通史編２」（1988/埼玉県）
「国史大辞典」（1979/吉川弘文館）
「岡部町のＨＰ」　　

文化財指定

無

訪城年月日

2005/05/30

訪城の記録

（　2005/05/30　）
■畑の中の屋根つきの立派な墓所
　岡部六弥太忠澄のものとされる五輪塔が大切に保存されている場所の西側にほんの少し土塁と思われる遺構があります。これとは別に、200ｍほど東側のやや離れた菅原神社の南側に稲荷神社が鎮座するするひときわ大きな土塁跡があります。戦国期の物見台、櫓台を思わせる高さ５メートル以上、長さ約20ｍの規模で道路わきの畑の中にぽつんと残されていました。
　こちらの方にも何か説明のようなものがあると嬉しいのにと思いたくなるほどの大きさです。岡部氏の館周辺で直接見ることができる遺構はこの二ヶ所のみのようでした。さて、夕刻のせいもありますがあたりは薄暗く写真のように雲行きもだんだんと怪しくなり、帰路は荒川を越えると次第に雨模様となりました。

Ｂｅｓｔ　Ｓｈｏｔ？

　岡部六弥太忠澄の墓所の東南東200ｍの位置に、時代は大分下って戦国時代深谷上杉氏が健在の頃と思われる高さおよそ５ｍ、長さ15ｍから20ｍぐらいの物見台跡と言われている遺構があります。写真のように南東側から見ると、稲荷神社への通路や畑の耕作のために余りよい保存状態とはいえないようです。
　頂上部分には近世の稲荷信仰の流行で建立されたと考えられる稲荷神社の小さな祠が祀られています。
　(　2005/05/30　撮影　曇　)

交通アクセス

・ＪＲ高崎線岡部駅より徒歩２０分　MapFan Web の案内図です　　

（　2005/05/30　撮影　）

■岡部氏の館跡の一角に所在する曹洞宗玉龍山普済寺。
　また、写真右側の大木は岡部六弥太忠澄により植えられたと伝えられる推定樹齢800年の「カヤの木」（　町指定文化財　）で樹勢を見る限りはまだまだ元気そうでした。

■岡部六弥太忠澄は晩年に館の中に普済寺を建立したと寺伝があると「新編武蔵風土記稿」は記しています。
　今も岡部六弥太忠澄が自ら彫ったと伝えられる十一面観音と六弥太夫妻の木像と位牌が安置されているとのことです。

■岡部六弥太忠澄の墓所の脇に設置されていた説明版です。

■埼玉県史跡指定二指定されている岡部六弥太忠澄と岡部氏一族の墓所。

■西側に僅かに残る土塁跡ですが、一部不用品置き場となっているところもあり、また時々駐車する車のためにだんだんと削られているようにも見えました。
　右側のお宅の新しい土塁の方が大変立派なのでついそちらに注目してしまいます。

■頂上に稲荷神社が鎮座する戦国時代の頃のものといわれている物見台のような土塁跡。この角度から見ると驚くほど良好な保存状態に見えます。
　岡部氏墓所の所在地から見ると、自分が訪城した時にはちょうど畑のビニールハウスが間にあるため見えにくい状況でした。


	工事中	PAGEの先頭	PAGEの最後	ご感想はこちらへ	工事中