森氏館　中世城館　城跡　城址　埼玉　武蔵

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森氏館

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　2005/06/21の日記　牧西堀ノ内　　　　　　　　

おすすめ評価

訪城季節３　遺構状態１　探し易さ５　交通利便３　体力消耗５　歴史経緯３　印象２　総合２２

所在地

埼玉県本庄市大字牧西４２９

歴史と沿革

■古河公方足利義氏の家臣森氏の館
　「新編武蔵風土記稿」榛沢郡牧西村の「旧家者彦右衛門」の記述によれば、最後の古河公方足利義氏の家臣森氏が居を構えていたとされています。また、これによると先祖は鴇田若狭守とされ森武蔵守の娘と結婚し孫八郎俊政が生まれ、母方の森氏を家名としたとのことです。俊政は弘治２年（1556年）10月に上杉謙信が上野の沼田に出陣したときに義氏の家臣として北条氏康の軍勢に加わり、義氏から「恩賞として馬一匹を下賜する旨の感状」を始めとした幾つかの感状などの古文書が伝わっているようです。
　また、徳川家康が関東に入国した後の天正19年（1591年）の「牧西村検地帳」によれば、森家の屋敷の広さは1396坪で村の総屋敷数34軒分の11％を占め、耕作地である田畑の所有割合も田98％、畑12％を占めるに至っており、後北条氏の没落後には有力農民として帰農していたことが窺われます。
　また、近世の初期には伊勢崎城主稲垣安芸守の本陣とされ、榛沢郡一帯の有数の素封家であったといわれています。

確認できる遺構

無

構造的特徴および
周辺の地理的特徴

■館跡とされる広さは凡そ70ｍ四方とそれほど大きくはなく、あくまでも戦国時代の小領主の戦時を想定しない日常的な居館であったのでしょうか。また、近世の武蔵野の新田開拓では1000坪程度の宅地は珍しくはありませんが、その時代においては他の屋敷地が300坪前後であったことに比べると相対的に大きいことが分かります。

参考資料、古文書、
記録

「中世北武蔵の城」（梅沢太久夫　著　2003/岩田書院刊）
「本庄通史　Ⅰ」（1989/本庄市）児玉党についての記述が200頁前後に及ぶ。
「本庄通史　Ⅱ」（1989/本庄市）
「紀要　創刊号」（1986/本庄市歴史民俗資料館）
「本庄市のＨＰ」　　

文化財指定

無

訪城年月日

2005/06/21

訪城の記録

（　2005/05/　）
■館跡の規模としては小さいような
　牧西堀ノ内の直ぐ南西側にあたり、牧西のバス停留所前の旧中仙道の県道に面した場所で、現在も一際広い宅地を有した農家が所在しています。中世からの家名を継承された子孫の方が居住されている模様でしたが、館当時の宅地は北側の方が数軒に分割されているようでもあり、当時の面影を感じることは難しいようです。宅地の県道沿いの南側には築山のような高まりも所在しているように見えましたが、見ようによっては土塁のようにも見えなくもないような印象でした。

Ｂｅｓｔ　Ｓｈｏｔ？

　西側の宅地と畑との境部分の様子は、空堀跡かどうか分かりませんけれども南北に連続した窪みがあるようにも見えなくもありません。しかし、それほどはっきりしたものではありませんでしたので、後世の畑と宅地の境界としての溝（畦堀）かも知れません。
　(　2005/05/　撮影　晴　)

交通アクセス

・県道392号線の牧西信号北西の宅地　MapFan Web の案内図です　　

（　2005/06/21　撮影　）

■南側の旧中仙道の県道沿いから見た森氏館跡で、「本庄市史」によれば現在も子孫の方がお住まいになっているということです。
　県道沿いの間口は約７０ｍほどぐらいを有し一際広さが目立ち、歴史のありそうな雰囲気はあるのですが。


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