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撮影場所 埼玉県滑川町 ( 2017年4月10日 撮影 晴れ ) 花

日本名 山吹草(ヤマブキソウ)
⇒その花や葉の姿が低木の山吹(バラ科)に似ていることから呼称されたようです
科/属 ケシ科ヤマブキソウ属(クサノオウ属とも)
学名 Hylomecon japonica (ヒロメコン ヤポニカ、ヤマブキソウ属)、あるいはChelidonium japonicum Thunb. (ケリドニウム ヤポニクム、クサノオウ属)
開花時期 4月から5月頃まで
特徴など 本州、四国、九州の低山や丘陵などの屋や湿り気のある半日蔭の雑木林、竹林、落葉樹林に見られるなどの林床に生育する多年草で、日本以外では中国にも分布しているそうです。
晩春から初夏にかけて咲く鮮やかな黄色の花は径約4センチメートル、草丈は30センチメートルから40センチメートルで、ときに同時期に開花する半日蔭の環境を好むイチリンソウ、ニリンソウなどとともに群落を形成することもありますが、夏から初秋にかけては地上部が枯れてしまい休眠をするという性質もあります。

◎ヤマブキとの違いについて
バラ科の低木である山吹と葉や花弁の色や形の印象が良く似ていますが、本種は多年生の草本であり、山吹が5弁花であるのに対して花弁は4枚となっていますので、その判別はさほど難しくはありません。
また、山吹は枝に沿って花を横向きにつけますが、本種は茎の先端部にやや上を向いて咲きますので株全体の印象もだいぶ異なっています。

なおケシ科に共通する特性で、近縁種のクサノオウと同様に茎や葉からは黄色の乳液が出る全草にアルカロイド系の毒性があるということですので注意が必要です。
ちなみに学名のヒロメコンはギリシャ語で「森のケシ」を意味するそうで、
ほかに品種としては、ホソバヤマブキソウ(葉が細い)、セリバヤマブキソウ(葉の形がセリに似ている)もあります。

花言葉は「清々しい明るさ」

※参考にした図鑑類
「園芸植物」(1998/山と渓谷社)
「花と木の名前1200がよくわかる図鑑」(2005/主婦と生活社)
「四季の野の花図鑑」(2008/技術評論社)
「野草図鑑」(2014/ナツメ社)
「だれでも花の名前がわかる本」(2015/講談社)
「花色でひける野草・雑草観察図鑑」(2005/成美堂出版
「季節の野草・山草図鑑」(2005/日本文芸社)
「日本の野草・雑草」(2008/成美堂出版)
「山野草の名前1000がよくわかる図鑑」(2010/主婦と生活社)
「増補改訂新版 山渓ハンディ図鑑1野に咲く花」(2013/山と渓谷社)
「野草大百科」(1992/北隆館)※別名、方言、調理法などに詳しい
「里山の植物(2009/NHK出版)」
「山野草大百科」(2005/講談社)
「園芸植物大事典」(1994/小学館)
「四季花こよみ 春」(1988/講談社)
「日本の野草 春」(2009/学研)
「日本の山野草ポケット事典」(1998/NHK出版)

※参考にさせていただいたサイトなど
「みんなの趣味の園芸」※比較的解説が詳しい
「植物園にようこそ!」
「四季の山野草」
別名
俗名
方言
別名として「草山吹」(クサヤマブキ)があります。

観察の記録

( 2017/04/10 )
花は咲けども
 埼玉県滑川町の「国営武蔵森林公園」内の野草園で撮影したもので、ある程度人手によって管理されているゾーンであることから完全に自生しているという訳ではなさそうなのですが、それでも鮮やかな黄色の花がポツポツと咲き始めていました。
 たしかに生育している場所は環境に適したとされるやや湿り気のある谷沿いの地形ではあるのですが、だいぶ以前に別の地域で見かけたことのある自生種の生育環境と比べますと、付近には落葉樹がやや少ないようにも思われました。また、一応崖線地形によりある程度の遮光はなされてはいるようでしたが、いくぶん日当たりが良すぎるような印象を抱いていたせいか、どちらかといえばやや水分不足気味に感じたのは気のせいなのでしょうか。
 この地域は現在でも農業用水のため池が多く点在する比企丘陵の一画であり、この公園が建設される以前にはより多くの様々な野草がひっそりと自生していた状況を想像すると些か複雑な気持ちになってしまいます。


・2017/05/02 HP作成


クサヤマブキ


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