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1歴史・伝承 2残存遺構 3訪城記録・記念撮影 4アルバム 5交通案内 6参考・引用資料 7更新記録
関連ページへのリンク  2007/12/24のブログ 常岡城 清水山城 
所在地
 群馬県東平井字城ノ内900〜903
歴史、人物、伝承

平井城の支城のひとつ
 東西100m、南北70mの矩形で単郭の平城とされ、中央部分を県道175線が縦断しているという悪条件にもかかわらず南西部の土塁が奇跡的に残存しています。鮎川をはさんで平井城の東側約600mほどの地点に所在し、東側の防御拠点の一つとなっていたものと考えられています。
 当時における堀の規模、土塁の高さを現状の地形から推定することは非常な困難を伴いますが、平城であることに起因する地形の有利性が乏しいことは否めないものと考えられます。また、この砦の収容人数は多くとも500名前後と推定されることなどから、東部地域における強力な防御拠点を形成しているとは言い難い印象があり、周囲の地形から判断する限りでは三名湖北岸の丘陵地帯、三本木、宿神田あるいは庚申山付近に大規模な防御拠点が求められるようにも思われます。

確認可能な遺構
 南西部のL字型土塁、東側の堀跡
文化財指定
 なし
訪城年月日
 2007年12月24日、12月30日
訪城の記録 記念撮影

( 2007/12/24 )
 県道沿いに所在する奇跡の土塁遺構
 「城逢人」管理人史進殿の情報が唯一の頼り。変電所の近くの道路沿いの水田に土塁跡がある模様にて。
信号からのおよその距離を目安にしつつ向かって右側の西側の方にちらちらと目をやりながら車を走行。すると
いくらも行かないうちに、確かに水田の中に不自然な地面の盛り上がりを確認。概ねL字型の地形で総延長はおよそ30m弱くらいかと。当時からのものかどうかは判断が難しい拳大以上の大き目の川原石も数多く混入。
 平井城方面に向かう県道175号線(上日野−藤岡線)沿いに、これだけ明確な遺構が存在しているというこうした状況には俄には信じがたいものがあった程の驚きでしたが、手持ちの山崎氏などの縄張り図と比較してもどこから見ても間違いのない立派な遺構なのでありました。

( 2007/12/30 )
 東側の堀跡
 急遽開催した年末上州ミニオフの帰路、夕闇迫る時刻に再訪。前回は準備不足のため東側の堀跡の存在に気付くことなくスルーしたという経緯が。今回はきっちりと、枯れ薄の中の深さ30センチメートルほどの窪みを確認。なお藤岡、吉井方面のルートとして、この後も約2年ほどにわたり幾度となくこの近くを往復することになろうとは管理人本人も全く予想はしておりませんでした。 

「東平井の砦」 画像クリックで拡大します
遠く赤城山を望むことのできる東平井の砦
( 2007/12/24 撮影 )
訪城アルバム
「東平井の砦の土塁跡」画像クリックで拡大します
「東側の堀跡付近」画像クリックで拡大します
凸1 土塁遺構
 砦跡は北東から南西にかけて県道175号線が縦断し、しかも耕地の中にこのように残されているというのは正に奇跡的としか表現のしようがありませんでした。
 この画像からは分かりにくいのですが、全体としてかなり多くの拳大以上の川原石が混入しています。耕作のため除けられたものか、土塁の補強のためのものか、はたまた石礫なのか...
土塁遺構の中に混入する石
凸2 堀跡付近
 土塁遺構とは反対側となる県道の東側には、堀跡と推定される深さ30cmほどの窪地が冬枯れの芒の中に埋もれておりました。
 ここで本日の先導役の史進どのが身を挺して枯野の中へと突入。「深さ30cm」は、この果敢なる行動の成果にございます。

「子王山城方面」画像クリックで拡大します
画像クリックで拡大します
凸3 子王山城と高山城方面
 土地勘がないため、最初はこの正面の山(子王山城)を平井金山城と取り違え、目測300mを超えるその比高差に気持ちが萎えておりました。
 なお、こちらの方は後日裏側の林道から400段の丸太の階段登りが手ぐすねを引いて待ち受けているのでありました。
凸4 平井金山城
 東平井の砦からは目と鼻の先に所在する関東管領山内上杉氏の居城である平井城の詰城ともいわれる山城で、こちらの方は比高差170m弱。
 しかし、この日の午後に左側の稜線伝いに登ってみると、予想以上にこれでなかなか手強いのでありました。
交通案内

いつもガイド の案内図です いつもガイドの案内図

凸参考・引用資料
太字の資料は特に関連が深いもの、あるいは詳しい記述のあるもの)

「関東地方の中世城館 5 栃木・群馬」(2000/東洋書林)
「日本城郭体系 4」(1979/新人物往来社)
「群馬の古城 全3巻」(山崎 一 著/2003/あかぎ出版)
「藤岡市史 資料編」(1993/藤岡市)
「藤岡市史 通史編−原始・古代・中世」(2000/藤岡市)
「藤岡市の歴史年表」(1996/藤岡市)
「藤岡地方の中世史料」(1988/藤岡市)
「群馬県多野郡誌(1927刊行の復刻本)」(1994/春秋社))
「図説群馬の歴史」(1989/河出書房新社)
「群馬県の歴史散歩」(2005/山川出版社)
「群馬県の歴史」(1997/山川出版社)・各市町村の公式HP

・2008/01/12 HPアップ
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