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1歴史・伝承 2残存遺構 3訪城記録・記念撮影 4アルバム 5交通案内 6参考・引用資料 7更新記録
関連ページへのリンク  2016/11/14のブログ 片式館 
所在地
 福島県郡山市熱海町安子島字四ツ谷(字名は航空写真からの推定)
歴史、人物、伝承

航空写真画像からの推定
 当該遺構については、「日本城郭大系」のその他の城郭一覧として掲載されているものを、あくまでも下記の航空写真の画像からその関連について推定したものに過ず、関連する文化財データベースなどにも掲載されていない性格のものである。またその所在地についても現在では地表上の痕跡は圃場整備事業などの実施に伴い消失していることから凡そのものに過ぎないものである。
 また、遺構名については、所在地はあくまでも字四ツ谷に含まれてはいるが、字弥五郎内(弥五郎神社)に隣接し、恐らくは一定の関わりのあることが推定されることから「日本城郭大系」の記述に従った。同書によれば、「天正年間、伊藤弥五郎の居館」と記載しているものの、その詳細については不明の模様であるが、片式の伊藤氏、上伊豆島の伊藤氏との関連が考えられる。
 なお、「郡山市文化財包蔵地マップ」によれば、西側約50mほどの地点に縄文土器の遺物が発掘された「五郎宮遺跡」が存在しているが、年代的に異なり当該遺構との関連については明確ではない。

確認可能な遺構
 なし(下記の航空写真画像に堀跡状の耕作地が認められる)
文化財指定
 なし
訪城年月日
 2016年11月14日 11時50分頃
訪城の記録 記念撮影


 単郭方形
 下記の航空写真画像などからは、南に小口を伴う一辺が100m四方で単郭の堀跡状の地形が認められ、おおむね字四ツ谷集落の南西約200m、中館からは南東に約200mの水田地帯に所在していたことが推定されます。1970年代の前半くらいまでは、現在の県道29号線はなく、下伊豆島の字屋敷(片式館の所在地)から上伊豆島の字前田、西畑、堀向への集落をつなぐ旧道が存在していた模様で、下記画像をみるかぎりではこの弥五郎内(やごろううち)の遺構はおおむねその中間点に所在し、かつ旧道により南北に分断されていたことが窺えます。
 実際のところ、この「遺構?の存在」に気づいたのは、すでに探訪から2か月を経過した「上伊豆島中館」のHP編集の過程でしたので、無論まともな撮影画像が存在するはずもありませんでした。そのようななか、たまたまこの日の夕方に訪れる予定の待池台の工業団地の遠景を撮影したものが1枚だけあり、その左端の方に運よく弥五郎神社が写り込んでいたような次第でありました。

( 2017/01/27 記述)

弥五郎内館の遠景 ⇒ 画像クリックで拡大します
弥五郎内舘の遠景
( 2016/11/14 撮影 )
訪城アルバム
国土地理院航空写真より加工 ⇒ 画像クリックで拡大します
国土地理院航空写真より加工 ⇒ 画像クリックで拡大します
凸1 国土地理院航空写真より加工
 USA−R1208−79、撮影高度2438m、1948年3月30日在日米軍撮影の国土地理院航空写真から必要事項を加工、追記したものです。この画像からは一辺の長さが約100mほどの単郭方形で、堀幅は約20m弱、南側に小口(いくぶん喰い違い気味)を配した構造であることが窺えます。
 なお、別途「西畑」(伊豆島上館)の西側にも堀跡のようにも見える地形が写り込んでいます。
凸2 国土地理院航空写真より加工
 TO757−C17−7、撮影高度2000m、1975年5月13日国土地理院撮影の航空写真を加工し、必要事項を追記したものです。周辺部の圃場整備が進み東側の区画も不明確となっていますが、それでも北辺部と南西部の区画はどうにか確認できます。
 しかし、こののち県道29号線の開通と当該地区の圃場整備により地表の形跡は完全に消滅していきます。
交通案内


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いつもガイド の案内図です いつもガイドの案内図
凸参考・引用資料
太字の資料は特に関連が深いもの、あるいは詳しい記述のあるもの)

城郭関係
・「北海道・東北地方の中世城館 4 岩手・福島」(2002/東洋書林)記載なし
・「日本城郭体系 3」(1981/新人物往来社) ⇒ 「天正年間、伊藤弥五郎の居館」と記している。
・「日本城郭全集 2」(大類 伸 監修/1967/人物往来社)記載なし

歴史・郷土史関係等
・「会津・仙道・海道地方諸城の研究」(1980/沼舘愛三編著/伊古書院)記載なし
・「郡山の城館−歴春ブックレット安積2」(2015/垣内和孝 著/歴史春秋社)記載なし
 ⇒ 地方紙である福島民友に2013年から2014年にかけて連載されていた記事を基に編集されたもので、安積地域に所在している約40か所の城館跡について略述している。
・「角川地名大辞典7福島県」(1981/角川書店)
・「郡山の歴史」(旧版 2004/郡山市)記載なし 
・「郡山の歴史」(新版 2014/郡山市)記載なし
 近年における発掘調査の成果などを含むが、旧版で収録されていた中世の政治動向などが割愛されている部分もある。
・「郡山市史第1巻通史編」(1975/郡山市編)
・「口承文芸刊行物 郡山の地名」(2005/郡山市教育委員会)記載あり
 ⇒「伊東弥平左衛門の城跡である上伊豆島上館の中館と並ぶ向館とも伝わる」というが、無論口伝の要素の強いものであり文献史料に裏付けられたものではない。

史料、地誌
・「積達古館弁巻ノ五安積郡」(「郡山市史8資料編」より)記載なし

その他(データベース、関係著書)
・福島県文化財データベース「まほろん」記載なし
・郡山市役所公式HPから「埋蔵文化財包蔵地マップ」記載なし、ただし隣接する「五郎宮遺跡」は掲載されている
・「国土地理院航空写真」(国土地理院ホームページから)

・2017/01/27 HPアップ
・2017/02/08 航空写真から推定される城館規模、「郡山の地名」からの記述などを追記
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