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山梨県韮崎市の城館索引へ戻る 新府城遠景 新府城のロゴ 搦手の桝形小口
1歴史・伝承 2残存遺構 3訪城記録・記念撮影 4アルバム 5交通案内 6参考・引用資料 7更新記録
関連ページへのリンク  2009/12/30のブログ 白山城
所在地
 山梨県韮崎市中田町中條
歴史、人物、伝承

戦国武田氏最後の城郭
 武田勝頼は躑躅ケ崎の館に代わる領国支配の本拠地として、天正9年の1月より築城を開始した。その期間はおよそ8ヶ月で一応の完成をみたというが、その細部にわたっては未完であったともいう。
 このため天正10年の織田軍の武田領進攻に際しては、一族や家臣団の離反・瓦解とも相俟って、同年3月3日には自焼自落したといわれている。その直後の3月11日には、武田勝頼、信勝父子は織田軍の川尻秀隆、滝川一益らに包囲され、田野で自害し、戦国大名武田氏はここに滅亡を遂げた。
 然し同年6月2日には本能寺の変が発生し織田信長は自刃した。その死去後の武田氏旧領をめぐる後北条氏との争奪戦である天正壬午の乱では、徳川氏が陣を置いたともいわれているが、その際に所要の改修を受けたのかどうかは定かではないともいう。

確認可能な遺構
 郭、桝形小口、馬出、三日月堀、土塁、水堀、井戸跡など多数
文化財指定
 国史跡指定
訪城年月日
 2009年12月30日 15時55分から17時00分
訪城の記録 記念撮影

 冬至を過ぎてから日没時刻がほんの僅か遅くなってきたようにもおもわれました。そうはいっても既に白山城からの下山時点で早くも夕日は山の端へその姿を隠蔽しておりました。それでも釜無川西岸から「七里ケ岩断崖」の景色を悠然と撮影する三人の男たち...
 堀跡地形全体が埋没していたためか、かの有名な北側出桝型土塁(出構)は当初の予想とは異なった印象がありました。また北側の水堀跡は一部凍結中でした。
 主郭内に足を踏み入れた時点で、既に西日の残滓だけが頼りとなった黄昏時の訪城となりました。
このため南側の大手丸馬出と三日月堀方面を訪れたときには、そろそろ月明かりだけが頼りという時刻になってしまいました。このような次第で何れは再訪をと思案しているうちに、あっという間に2年もの歳月が経過してしまいました。
( 2011/12/3  記述 )

新府城遠景(釜無川西岸より撮影)
釜無川西岸より遠望した新府城 −画像A−
( 2009/12/30 撮影 )

(注1) 「矢印と番号」は、およその撮影地点と方向を示しますがあくまでも大雑把なものに過ぎません。
(注2)なお、この「概念図」については「戦国武田の城」「山梨県史資料編7」掲載の情報などを基に、現地での印象を加味して作成しています。

新府城の概念図 ⇒ 画像クリックで拡大します
訪城アルバム
出構 ⇒ 画像クリックで拡大します
搦手 ⇒ 画像クリックで拡大します
凸1 出構
 東側の出構の画像で、水堀の堰堤、橋頭保的な鉄砲陣などの諸説がありますが、その実際の用途は不明であるといわれています。
凸2 搦手
 遺構修復中の搦手口桝形小口で、発掘調査により乾門の礎石や炭化した木材などが検出されています。

水堀 ⇒ 画像クリックで拡大します
主郭(本丸) ⇒ 画像クリックで現地解説板へ
凸3 水堀
 土橋上から撮影した、復元整備が進行している搦手付近の水堀と土塁遺構。
凸4 主郭
 約150m×80mの広さを有している広大な主郭部ですが、時間不足のため南側の一部分しか確認していません。

主郭の土塁 ⇒ 画像クリックで拡大します
東側の桝形 ⇒ 画像クリックで拡大します
凸5 主郭の土塁
 画像右側が主郭部で、土塁の左側が3の郭に相当するようですが時間の制約のため殆ど確認していません。
凸6 東側の桝形
 資料によればこの辺りにも桝形が所在しているとのことですが、後年の道路建設などによりやや分かりづらくなっていました。

大手桝形方面 ⇒ 画像クリックで拡大します
三日月堀 ⇒ 画像クリックで拡大します
凸7 大手桝形方面
 画像右端の道は神社へ赴くための新しい道です。桝形、馬出を近くで撮影した画像は何れもシャッタースピードが遅くなり、見事なピンボケ画像となってしまいました。
凸8 三日月堀
 大手口の三日月堀と丸馬出の切岸部分ですが、日没のため光量不足となり、大分画像が荒れています。
交通案内

いつもガイド の案内図です いつもガイドの案内図

凸参考・引用資料
太字の資料は特に関連が深いもの、あるいは詳しい記述のあるもの)

■城郭関係
「日本城郭全集」(大類 伸 監修/1967/人物往来社)
「定本日本城郭事典」(西ヶ谷 恭弘 編/2000/秋田書店)
「日本城郭事典」(大類 伸 監修/1992/秋田書店)
「日本の名城・古城事典」(1989/TBSブリタニカ)
「ビジュアルガイド日本の城」(2005/小学館)
「戦国武田の城」(中田正光 著/1988/有峰書店新社)
「中部地方の中世城館2山梨・長野」(2001/東洋書林)
「新府城の歴史学」(2008/新人物往来社)
「山梨県史資料編7中世4考古資料」(2004/山梨県)


■郷土史・歴史関係
「日本史諸家系図人名辞典」(2003/講談社)
「戦国大名系譜人名事典」(1985/新人物往来社)
「武田勝頼のすべて」(2006/新人物往来社)
「角川日本地名大辞典19山梨県」(1984/角川書店)

・2011/12/03 HPアップ
・2019/06/26 画像ズレ補正
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