( 2017/03/07 )
■ビンボウカズラ
何を隠そう由緒正しき在来種の山野草ですが、いわゆる花などを愛でるための観賞用の山野草ではありません。そもそもある意味、花を愛でるという心情・行為というものは、人々の美意識の過剰がもたらす勝手な思い込みによる偏見のような側面もあるようにも思うことがあります。植物のそのひとつひとつには、生態系のバランスのなかでの所要の役割があることから、長年にわたり生息が可能になっているものではないのでしょうか。まさしく本種は昆虫類にとってはその受粉機能を対価とする、美味しいごちそうを提供してくれる良心的な町のレストランでもあるようです。
それを「ヤブカラシ」だの「ビンボウカズラ」だのと身勝手な名称を付して貶めるのは如何なものかなどとも・・・。「駆除」されてしまって以降には、蜂のホバリングもここしばらく目にしていません。3年ほど前までは自宅近くのツクバネウツギに取りついて大繁殖していた本種の復活が待たれます。
上記画像(コンデジ使用)の撮影時刻は午前10時半頃のもののため、花盤と雌しべだけの画像となっています。このほかにももう少しまともに撮影している画像があるはずなのですが、いまのところ所在不明です。
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