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オダマキ 苧環 キンポウゲ科オダマキ属 静の苧環 静御前 山野草 花の図鑑 植物図鑑 植物 画像 写真 フリー画像 加工自由の画像 ⇒ 画像クリックで拡大します
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撮影場所 東京都文京区 ( 2017年5月4日 撮影 晴れ ) 花と株

日本名 苧環(オダマキ)
⇒その形が機織りに使用した麻糸を巻き取った苧環(おだまき)に似ていることから呼称されたとされています。
 なお、オダマキは「苧(お)+環(たまき、輪の形をした玉の意)」に由来する言葉であり、麻の一種でもあるイラクサ科多年草である苧(お、からむし)は古来よりその茎の繊維が織物に使用するために、その繊維である糸を空洞の球形状に巻いたものを指します。
 また、苧環(おだまき)は和菓子の名前、イトカケガイの別名、家紋の名称として使用されるほかに「枝も葉もない枯木」という意味や「苧環蒸し」(略称では苧環とも)のように茶碗蒸しの一種などにも登場するたいへん味わい深い言葉のひとつです。※注1
科/属 キンポウゲ科オダマキ属
学名 Aquilegia flabellata Sieb. et Zucc. var.flabellata
(アクイレギア フラベラタ、学名表記は小石川植物園説明プレートより)
開花時期 5月頃を中心に1か月前後
特徴など 日本国内で古来より栽培されている無毛の多年草で、「国内で自生している野生種であるミヤマオダマキ(草丈25cmくらいまで、高山植物で花期は6月から8月頃まで)を園芸化(ミヤマオダマキの変種とも)したものであろう」と考えられています。
また学名であるアクイレギアはラテン語の鷲の意であり、曲がった距の形が鷲の爪の形に似ていることからとされる説があります(※以上は注2参照)
草丈はミヤマオダマキよりも大きく30cmから50cmほどで、またその花色は紫色か白色になります。
外花被に見えるのは萼片であり、上記画像のように花は下向きあるいはやや俯き加減に咲くことが多いために写真撮影がし辛いものがあります。
同属にはミヤマオダマキのほかにヤマオダマキ、花色豊富なセイヨウオダマキなど種類も数多くあり、またオダマキと称する園芸種も多いことからなかなか即座には区別がつきにくいものがあります。
特にセイヨウオダマキは他にオダマキの総称、学名でもあるアキレギアあるいはアクレイギアと呼ばれている場合もあり、また単にオダマキと呼ばれていることもあったりしているので些か混乱してきます。

季語は春 「雲行きて 苧環の花も 家もなし」(秋桜子)

「しずやしず しずのおだまき くり返し 昔を今に なすよしもがな」(吾妻鏡より)
なお、この本歌は「伊勢物語32段」の、
「古の しずのおだまき 繰り返し 昔を今に なすよしもがな」
とされています ※注3

花言葉には「勝利」や「必ず手に入れる」などがありますが、その「静の苧環」の謂れからはどうもかけ離れているようにも感じられます。

※参考にした図鑑類
「園芸植物」(1998/山と渓谷社)※注2
「散歩で見かける四季の花」(2013/日本文芸社)
「花と木の名前1200がよくわかる図鑑」(2005/主婦と生活社)
「だれでも花の名前がわかる本」(2015/講談社)
「季節の花図鑑」(2004/日本文芸社)
「増補改訂版 園芸大百科」(2015/ブティック社)
「くらしを彩る花の本」(2014/講談社)
「花色図鑑」(2003/講談社)
「日本の山野草」(1998/NHK出版)
「山野草の名前1000がよくわかる図鑑」(2010/主婦と生活社)
「山野草大百科」(2005/講談社)※注2
「園芸植物大事典」(1994/小学館)※注2
「山野草2525種」(2017/栃の葉書房)
「大辞林新装第2版」(1999/三省堂)※注1
「大辞泉増補新装版」(1999/新潮社)※注1
「岩波漢語事典」(1987/岩波書店)※注1
「現代語訳吾妻鏡」(2008/吉川弘文館)※注3

※参考にさせていただいたサイトなど
「みんなの趣味の園芸」
「植物園にようこそ!」
「筑波実験植物園/植物図鑑」
「四季の山野草」
別名
俗名
方言
別名「アキレギア」、「アクレイギア」(ともに総称でもある学名から)ともいいます。
古名として、その花の形から「イトクリ」とも呼ばれてました。

観察の記録
など

( 2017/05/04 )
これが「静の苧環」
 都内にある「小石川植物園」の標本園で撮影したものですが、まずこの「苧環」の名前から思い出したのが「静の苧環」の一場面でした。公共放送の「大河ドラマ」で「源義経」(近年放映された「義経」ではありません)が放送されたのは昭和41年(1966年、ついでながら当サイトの管理人が中学3年から高校1年にかけての時期)のことですが、その当時主役である義経を演じた尾上菊之助よりも、むしろ静御前を演じた藤純子の「しずやしず・・・」のくだりが、半世紀以上を経た今でも鮮烈に脳裏に焼き付いております。女優藤純子は吉本新喜劇に出演していた頃から知ってはいましたが、彼女の美しさそのものよりもむしろ頼朝(配役、芥川比呂志)により捕縛された義経の愛妾が、鶴ヶ岡八幡宮で己の意に沿わない悲哀に満ちた舞を舞う場面が大変印象深いシーンとして脳裏に刻まれています。
 この場所は60年ほど前にも初めての小学校の遠足で訪れ、その後学生の時にも訪れた植物園でもあり、実に様々な縁を感じさせてくれたひとときでした。


・2017/06/13 HP作成


オダマキ


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