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ひととおり「薬草園」を見学し、ふと後ろを振り返るとこの巨木が・・・
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「小石川植物園」にて同じ位置から少しだけズーミングして撮影
撮影場所 東京都文京区 ( 2017年5月4日 撮影 快晴 )
 遠景

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「筑波実験植物園」にて撮影したものですが、近くで見ていたせいなのか
「小石川植物園」のものと同じ種類の樹木であることに気づきませんでした
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撮影場所 茨城県つくば市 ( 2017年5月9日 撮影 曇り ) 花と葉

日本名 一つ葉田子(ヒトツバタゴ)
⇒似ているとされる複葉のタゴ(田子)はトネリコの別名で、葉のつき方がひとつ葉であることからこのように呼称されたともいわれています。
科/属 モクセイ科ヒトツバタゴ属
学名 Chionanthus retusus Lindl. et Paxton  (キオナンツス レツスス)
開花時期 5月頃で見頃は短く2週間ほどで、その個体と生育環境より異なります
特徴など 樹高が最大で30m、直径1mにもおよぶ長野、岐阜、愛知の一部と対馬のやや湿り気のある丘陵地帯に自然分布している落葉広葉高木で、これらは国の天然記念物にも指定されているそうで、国外では中国、台湾、朝鮮半島にも分布しています。
花期にはあたかも真っ白に季節外れの雪が降り積もったようにも見える円錐花序の白花を多数つけますが、樹齢10年以上を経過しないと花は咲かないようです。属名のキオナンツスは「雪の花」を意味しています。
花は4枚の花弁にも見えますが、筒型の花被が細く深く4裂しているもので、雌雄異株であるとされています。
巨木に成長することから、都内では小石川植物園、東京大学(本郷)、神宮外苑(2代目)、深大寺などの公園などに植樹され有名となっていますが、その本来の自生地は限られており、その個体数も極めて限定されていることから環境省の絶滅危惧2類(VU)の指定を受けています。
別名の「ナンジャモンジャ」の由来については、「名前の分からない木をそう呼んだ」とも「珍しい木であることからこれを秘匿した」などの巷説もある一方、また幕末の本草学者である水谷豊文の命名とも云われています。(「植物夜話」矢頭献一)
同属にやや小型の「アメリカヒトツバタゴ」が公園樹や庭木などとして植樹されている場合もあります。

花言葉には「清廉」(その白花が清楚な印象があり、あたかも降り積もった雪のように見えることからか?)があります。

※参考にした図鑑類
「散歩で見かける四季の花」(2013/日本文芸社)
「花と木の名前1200がよくわかる図鑑」(2005/主婦と生活社)
「だれでも花の名前がわかる本」(2015/講談社)
「樹木図鑑」(2014/ナツメ社)
「樹木ガイドブック」(1997/永岡書店)
「樹木見分けのポイント図鑑」(2003/講談社)
「木の名前がわかる事典」(2005/成美堂出版)
「よくわかる樹木大図鑑」(2016/永岡書店)
「樹木図鑑」(2014/成美堂出版)
「園芸植物大事典」(1994/小学館)
「講談社ネイチャー図鑑 樹木」(2007/講談社)
「散歩で見かける街路樹・公園樹・庭木図鑑」(2012/三省堂書店)

※参考にさせていただいたサイトなど
「みんなの趣味の園芸」
「植物園にようこそ!」
「筑波実験植物園/植物図鑑」
「私の花図鑑」
「植物写真鑑」
「木々の移ろい」
別名
俗名
方言
別名「ナンジャモンジャ」あるいは「ナンジャモンジャノキ」ともいいます。
※この別名のある樹木には、このほかに「クスノキ」「バクチノキ」「アブラチャン」「タブノキ」「カツラ」「カゴノキ」「ハルニレ」などがあります。

観察の記録

( 2017/05/04 )
「なんじゃもんじゃ」の一日
 この日は両親が眠っている都立染井霊園の墓参てしたが、せっかくなので久しぶりに「小石川植物園」(江戸時代の徳川綱吉屋敷跡、小石川養生所跡など)へ立ち寄ったような次第でした。巣鴨からは地下鉄三田線に乗り白山駅で下車。白山駅からは徒歩3分ほどなので、ついでのついでに「八百屋お七の墓」と「お七地蔵尊」にもお参りを。
 なお、この日はたまたま「みどりの日」でしたので幸いなことに入園無料でしたが、連休の最中ということもあり、家族連れ、高齢者の団体などで賑いを見せていました。植物画像の撮影はおもに「標本園」と「薬草園」を軸に40種ほど。「薬草園」を見学し、ふと腰を伸ばして後ろを振り返るとこの巨木(後日知ったところでは樹木愛好者にとってはかなり有名な巨木です)が否応なしに目に入りました。樹高は凡そ25メートル前後くらいの高木ですが、何と言っても目立つのはあたかも雪が降り積もったようにも見える見事な白花でした。ただし、この時点ではこの日の暑さと疲労のために近くまで近づくようなことはなく、恥ずかしながら「名称不明」のままとなりました。この樹木が「ヒトツバタゴ」(別名をナンジャモンジャの木)であると確認したのは大分あとのことですが、この樹木との出合い方としては正に「王道」なのかとも思います(^_^;)
 自宅最寄駅からの帰りがけに、出がけに気になっていた樹高10mほどの名称不明の白花が咲く大木を観察して自宅へと戻りましたが、後になりなんとこの樹木もまた「ヒトツバタゴ」の一種の「セイヨウヒトツバタゴ」らしいことが判明しました。この両種の違いは割合難しいようで、とくに樹木関係に疎い小生にとっては未だに難問となっております。

( 2017/05/09 )
錆びついた頭
 画像のものは茨城県つくば市の「筑波実験植物園」(略称つくば植物園)の小高木類がつづく遊歩道沿いに生育していたもので、樹高も10m前後とそれほど大きくはなく、花つきも目を見張るほどのものでもありませんでした。このため、その「ヒトツバタゴ」の説明プレートを確認しても、その時点では周辺の環境の相違もあって、恥ずかしながらまったく「小石川植物園」の巨木とは結びつきませんでした。錆びついた自分の頭の中で、ほぼ同時期に眺めていた「ヒトツバタゴ」の仲間がようやくひとつに繋がったのは、図鑑類を眺めていた時でこの更新のわずか1日前なのでありました。


・2017/05/23 HP作成


ナンジャモンジャノキ


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