( 2017/05/04 )
■綺麗なバラには棘が
連休の最中の5月4日みどりの日に、巣鴨で両親と姉の墓参りを行った後に、都内にある「小石川植物園」で撮影をしたものでしたが、花の見ごろとしては明らかにやや時期尚早でした。この時の蕾の様子から勘案すると、例年ここでの見頃はおそらく5月中旬から下旬頃ではないかと思われました。植物園内で管理されているものなので、純然たる野生種ではありませんが樹高はあまり高くならず1m少々の大きさでしたが、「綺麗なバラには棘がある」の喩えの如く根元から分立した枝に密生した棘の姿もなかなか印象的でした。野生動物類からの食害に対抗するために「いたずらに触れると痛い目に遭う」ということを表明しているとも解される変容(進化)したその形態は、正にひとつの専守防衛のあるべき姿を示しているようにも感じました。有名な「知床旅情」の歌詞にも謳われている植物です。
この日はたまたま「みどりの日」でしたので幸いなことに入園無料でしたが、連休の最中ということもあり、家族連れ、高齢者の団体などで賑いを見せていました。植物画像の撮影はおもに「標本園」と「薬草園」を軸に40種ほどでしたが、逸出し自生している植物も少なくなく、この時期にはオオアマナ(オーニソガラム)、クサノオウ、サキゴケなどが標本園内を含めて所構わず繁殖中。このため本来の説明プレートがあまり役に立たない状況も垣間見られましたが、時々吹き渡る初夏の風は爽やかで新緑のいろはモミジの木陰はまことに居心地の良い空間でした。
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