凸小幡城の砦とも 「日本城郭大系5」によれば小幡城の砦の一つとされ、別名八幡山の砦(上城)に対して下の城とも呼称するとされている。現状は放牧場となっており、遠方から眺める以外に方法は無さそうであり、このため詳細な遺構の確認は難しくなっているが、主郭、土塁(ヤグラ台跡か)、空堀、切岸などの遺構を見ることができる。ただし放牧地とした際などに一定の地形改変が為されているものとも思われ、どこまで原型を保っているのかについては掴みにくい。 この点については「日本城郭全集3」の記述がある。これによれば「小幡の北長畝に60m四方の小堡がある。小口は東南に向かう1か所だけであった。本郭には土居をめぐらし、小口の西側は櫓台となっている。周囲の堀の余土を外側に盛り、帯郭としてある」としており、このの記述は昭和40年前後の様子を伝える記述として貴重なものとなっているように思われる。
( 2011/05/07 記述) 凸 放牧場 小幡氏の砦のひとつとされる城館跡。 現況は丸々とした大量の羊が飼育されている放牧場でした。眼前には穏やかな初冬の日差しを浴びてまことに牧歌的な風景が展開しており、思わず「アルプスの少女ハイジ」のメロディーが頭に浮かぶような始末でありました。 また「羊」とはいっても、無論この地方に伝わる有名な「羊太夫」の伝承とは無関係のはずですが、初冬の暖かな日差しのなかで、麓および対岸の丘陵から櫓台らしき遺構を含むのどかな丘陵先端部を心静かに拝見させていただいて探訪終了となりました。この年(2008)は右膝の手術後でもあり、この探訪はちょうど良い塩梅のリハビリとなりました。
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